よく聞く”シリコン”って本当はどうなの?
- キクチテッペイ
- 2017年3月9日
- 読了時間: 3分
そんな疑問をお持ちの方ってすごく多いと思います。
以前、ブログでシャンプーの選び方についてまとめましたが、今回は『シリコン』という目線でまとめてみます!
最近、シャンプーやコンディショナーなどでは、メディアの発する情報などによってシリコンは『悪』で『ノンシリコン』が善というイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?
・一体『シリコン』とは何者なのか?
シリコンとはヘアケアや化粧品に配合されるときは、シリコンオイルという、とろみのある油のような状態で、代表的なものは○○メチコンやシリカ、○○シロキサン、シリル、シロキ、シランなどという名前で成分表示されているものです。
シリコンオイルを塗ると、髪や肌に被膜をつくってコーティングします。シリコンは撥水性があるため、コーティングされた部分は水や汗をはじくようになります。
また、つけたあとの感触が良好で、べたつかず、シルキーですべりの良い感触となるので、使用感向上の目的でスキンケアに使われる場合もあります。 このシリコン、ダメージヘアのケア成分としては、悪いものとはいえません。
なぜなら、シリコンオイルが痛んだ髪の表面をコーティングして、キューティクルの剥がれや切れ毛などを予防することができ、髪の手触りもさらさらと艶やかに整えてくれます。
・最近よく聞く『ノンシリコン』はどうなのか?
ノンシリコンを主張する方の中には、「シリコンを使うことをやめれば、自然な艶がよみがえってくる。」などと話す方もいらっしゃいますが、自然な艶がよみがえるためには、髪に与えるダメージを少なくすることが大前提です。
髪は、紫外線や乾燥、ドライヤーの熱、カラーリングなどいろいろな要素がダメージの原因となります。
そして、一度受けたダメージは自己修復されることはなく、5~6年かけて生えかわるか、ダメージを受けた部分を切るまで、そのダメージと付き合わなければなりません。
ですので、シリコンをやめれば自然とダメージが修復される理屈はなく、ダメージを与えてしまっていれば、ダメージを目立たなくするケアが必要となってしまうのです。
ではなぜ髪にとっては一概に悪いとは言えないシリコンが、『悪』とされるのでしょうか?
ひとつはシリコンが肌に付着すると、コーティング力が強いため毛穴を塞いでしまい、頭皮の場合は髪が生えにくく、肌の場合はニキビや吹き出物ができるという説です。
この説の真偽の程はわかりませんが一部のシリコン肯定派の方々は、「シリコンのコーティング被膜はガーゼのような網状の被膜のため、毛穴を塞ぐことはない。」と主張します。
確かに化学構造上網目であることは事実ですが、これも塗る量や塗り延ばす面積によっては、粗い網目にも細かい網に目にもなりますし、人の毛穴の大きさは常に同じではなくて、ホルモンバランスなどによって、毛穴周辺の角質が厚くなって毛穴の出口が狭くなっている場合もあります。
結論から言うと、ダメージのない髪や短髪の男性、肌が敏感な方にはノンシリコンのシャンプーでもいいのかなと思いますが、大半の方はカラーやパーマ、乾燥や紫外線によって多少なりともダメージを負っています。
そんな方々にノンシリコンやオーガニック系のシャンプーを使ってしまうとごわついたり、パサついて指通りが悪くなってしまい、結果ダメージの進行につながる可能性がありますよね?
ですので僕たち美容師としては、適量のシリコンはむしろ髪を適度にコーティングし指通りをよくしたり毛髪を保護する面では必要不可欠な存在なのではないでしょうか。
ご来店の際、施術中に髪の相談や疑問があれば仰ってください!

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